2011年3月21日月曜日

METROPOLIS























“心のないロボットに、愛は生まれるか”
2001年に公開された映画「METROPOLIS」
公開当時、映像に見入っていたことを覚えている。今見ても本当にクオリティーが高い。是非、観て頂きたい一本である。
1949年に発表された手塚治虫による「初期SF三部作」の一つの漫画が原作。
この映画の監督・脚本を手がけたのが、りんたろうと大友克洋である。
ファンならこのメンバーを見ただけで鳥肌が立つ。映画の設定はりんたろう、大友氏による手塚治虫、フリッツ・ラングに対するオマージュとしてのオリジナル作品といえる。

公開当時、米国映画評価ウエブサイトRottenTomatoesでは91点を獲得して、全米で最も影響力のあるといわれる映画評論家ロジャー・エバートは満点評価である4つ星を与えている。同時期に公開されたスピルバーグの「A.I.」よりも評価が高かったことを覚えている。

大友氏が手がけたアニメがもつ映像の生々しさがとてもよく出ている。緻密な描写、作画の質はもの凄く高い。また、劇中の音楽も素晴らしい。重要なシーンでレイ・チャールズの「I Can't Stop Loving You」が使用されたりとセンスが凄すぎる。
原作のテーマであった、文明の絶頂期にある人類が、発達し過ぎた科学の力に逆襲される様をベースに、現代のエッセンスを加えられて製作されている。このような時だからこそ、現代の科学の力について考える。

こうみると、うん、いいなーと思う作品には「生々しさ」が含まれていると感じる。どことなくアナログだったり、手作業で行った痕跡がみえたりと。
人はそこにある「人間っぽさ」に共感したり、ピン!ときたりする。
つまり、「どんなにテクノロジーが進化しても、人は変わらないということ」かもしれませんね。さあ、センスティブなものづくりを!

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