2013年3月9日土曜日



素晴らしい選択眼を持つ八木保氏。
八木さんのデザインに関する考え方、プレゼンテーションを知った時はとてもの衝撃を受けたことを覚えている。ものごとに対する丁寧な姿勢は素晴らしく感動する。先日、その八木さんのトークショーに参加した。ビジュアルコミュニケーションという通り、八木さんの制作物はパッと見た時に、視覚・触覚に対し強烈に訴えかけてくる。

今回は、実際に八木さんが制作された物を手に取ることが出来た。手に取り、ページを捲るとインクの香りが漂う。誌面に顔を近づけ香りを嗅いでみる。すると、横から八木さんが「ね、インクの香りがまだするでしょ?」と言われた時、「あ、この感覚だ」っと感じた。手触り・温度・香り、その一つ一つを丁寧に感じ取ること。真剣にものをみる「眼」である。

ツールも情報も溢れた現代において「手で作る」という大切さを感じる。技術や道具が高度になっても「アナログがもつ感覚」は揺るぎない強さがある。言われてみれば、当たり前のことだが、実際に本人にお会いして、作品を手に取ることでそれを強烈に感じることができた。「本物」に触れた瞬間。それは「TIME LESS」の言葉どおり、色あせないビジュアルコミュニケーション。八木さんは、まさに"アートディレクター"だ。

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